[開催レポート]暮らしかたも働きかたも“雪だるま式”にころがるもの?


 

8/22に、「smalん」としては初めてとなるイベントを開催しました。場所は京都。ゲストハウス「らんたん」にて、ゲストスピーカーを4人お招きし、暮らしかた・働きかたの可能性について語り合いました。

 

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当日は、最初の30分を使って、ユニット「smalん」についての説明を行い、メンバーの大見謝と江里が簡単に自己紹介を。その後、ゲストスピーカーが「ん?」という違和感を軸に、それぞれの暮らしかた・働きかたの価値観についてトークを広げてもらいました。

参加者は、スピーカーも含めて合計10人と小規模、最後には1時間ほど懇親会も行いました。ちょっと遅れてしまいましたが、今回はスピーカーの方々が話されたエッセンスと、最後に主催者としての感想も添えて、レポートしたいと思います。

イベントの詳細はこちらをどうぞ↓(Facebookイベントページに飛びます)
京都ゲストハウスでゆるく考えようっ|”これまで”と”これから”の暮らしかた/働きかた

 

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イベント開始前には、ゆるゆる、だらり。

GUEST TALK.1 タカハシタカシさん「スキルとモノの交換は、いつかアナログに辿り着く」

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タカハシタカシさんは「遊牧系ウェブデベロッパー」として京都を拠点としながらも、小豆島など様々な場所で活動しています。ネコーダー(猫好きのコーダー)として、ひとりゆにっと「メガネと、」の活動はユニークです。メガネと、の元相方が熊本で活動する「暮らしかた冒険家」のジョニーさんというのはここだけの話。。

一つの場所に留まらず”遊牧的に”働くそのスタイルのお話から始まりました。タカハシさんが遊牧的に働くようになったのは「なぜ過疎化が起きるんだろう?」という疑問を確かめるべく、福岡の上毛町(こうげまち)に短期間のワーキングステイしたのがきっかけだそうです。

様々な土地に赴いた話のなかで、「ネットがない場所で仕事はできない」とタカハシさんがそれとなく口にしていましたが、実際に経験されたうえでの発言で、言葉の重みを感じました。ネットがある環境は当たり前ではない、と参加者が考えた瞬間です。

 

次に、話題はお金の話へ。仕事の対価を”お金”ではなく、モノ(一生分の塩、マッサージなど)で交換するという、新しい試みをタカハシさんは実践しています。

普通は、働いて(=価値の提供)給料をお金でもらって、それで食料やモノを買いますよね。それをタカハシさんは、中間地点の”お金”の部分をスキップして、「スキル(価値)⇆食料やモノ」という構図に変えています。

「稼ぎを減らしていくにはどうするべきか?」という課題を掲げていたのは、キャリアアップで稼ぎを増やそうとする世間一般の常識を覆す考え方として、参加された方にも強く印象に残ったはずです。

ウェブデベロッパーとしてデジタルのど真ん中にいるタカハシさんは、そのデジタルから離れたアナログを目指した暮らし/働きかたを考えているのもとても突き刺さるものがありました。

 

GUEST TALK.2 徳永哲也さん「シェアハウスは、将来の生活につながる一つの過程であってほしい」

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シェアハウス運営会社「Come on UP」の関西エリアマネージャーとして活躍されている徳永さんには、「シェアハウスという暮らし方」「シェアハウスのTVなどメディアイメージとの実際のずれ」「シェアハウスを選ぶときの基準」について話をしてもらいました。

シェアハウスで一緒に暮らすみんなが互いに「程よく楽しく、程よく苦しく、過ごせるのがいい」と慎重に言葉を選んでいたのが印象的でした。場の共有をするだけでなく、それ以上に「考え方や価値観の共有」が行われる場所がシェアハウスです。

一人一人が持つ、生活感という小さな文化が交差する場所でもあり、そのなかで、お互いの文化をどう受け止め、認め合えるかは非常に大事です。その訓練ができる(ある意味、結婚生活の練習ができる)場であり、成長する場であってほしいと徳永さんは話します。

 

シェアハウスでは、住人と一定のスペースや家電を共有するので、自分の好きなようには使えません。しかし、これは家族で暮らす場合も同じです。こうしたちょっとした”気遣い”を意識することで、暮らしはより心地よいものになります。不便だからこそ、そこにコミュニケーションが生まれるんですね。

徳永さんのキャリア遍歴も触れてもらったのですが、クレープ屋さんを通過して、今に至るというのはほっこりした話でした。徳永さんの今後の活動についてなのですが、シェアハウス・エヴァンジェリスト(伝道師)として、人生の一過点としてのシェアハウスという暮らし方を選ぶ手助けしたい、と最後に抱負を語ってくれました。シェアハウスで、自分は何の共有を求めるのか?と考える機会を与えてもらえた内容でした。

 

GUEST TALK.3 田村篤史さん「できること、やりたいこと、譲れないこと、を大切な人のために」

田村さん

キャリアコンサルタントの田村篤史さんが言う、仕事を選ぶ上で大事にしたい軸は3つ。自分のできること(can)、やりたいこと(want)、譲れないこと(must)。

その3つを田村さん自身の現在のキャリアを例に話を進めてくれました。前職では東京で人材系企業にいたのですが、多忙でやりたいことに取り組む時間がほとんどつくれていなかったそうです。「収入が減っても構わないので、勤務日数を減らしてほしい」と当時の上司に交渉したそうです。

残念ながら希望は通らず。それでも、自分のできること(can)を武器に、やりたいこと(want)に取り組むために退職を選んだタムラさん。譲れないこと(must)が京都にあったため迷わず働く場所を変えました。現在は会社員とフリーランスの間のような働きかたを実践されており、様々なプロジェクトに関わっています。

そのプロジェクトの一つとして、田村さんのwant/can/mustが組合わさった「京都移住計画」と関わっているのは、その場にいた参加者全員がストンと腑に落ちるような感覚を味わえたかと。

 

3つの軸を反対に考え、自分の「できないこと、やりたくないこと、譲れること」に目を向けてみるのもいいかもしれないという話も。”一旦離れてもその業界に戻れるほどのスキルを持っているか?”それを「往復切符」と表現していたのも印象的でした。

後ろ向きでなく、ポジティブに仕事を辞めたり、新しく選ぶための基準をあらためて考えさせられるトークでした。自分にとって大切な人(愛する人)と一緒に居たい、その人とどこに居たいか、はたらくための視点は仕事の中身だけにはなく、暮らしにあるんですね。

 

GUEST TALK.4 タナカユウヤさん「人の動きをつくり眺めていたら、人と場/人と人をつないでいた」

タナカさん

KRP町家スタジオにて館長をされ、その傍らTunagum.としての活動を繰り広げるタナカさんは、人と人が繋がる”場”を提供し続けています。スキルは大事ですが、それを求めている相手に出会えなければ宝の持ち腐れです。それをマッチングする場として、KRP町家スタジオ、そしてタナカさんは、京都での”ハブ”のような存在となっています。

「こんなことができます!」「こんな人を求めてます!」という声が、同じエリア内ですれ違っている光景を何度も見てきたタナカさん。そうした、潜在的な”両想い人”を繋げることで、様々な新しいアイデアやプロジェクトを生み出してきました。タナカさんは、人やアイデアが交差することで生まれる”化学反応”を遠くから眺めるのが、ただただ好きだと話されていました。

 

“人の動きをつくるのが好き”– とタナカさんは言葉にしていました。例えば、赤の他人同士の2人を自分つなぎ役となり、その2人が自分が中に入らずとも楽しそうに話をしてくれると、そこには2人が話すという一つの”動き”が生まれます。

動きをつくり、その動きを眺めること、それこそタナカさんの働き方の原点だと言います。その原点は大学時代に関わった接客業から始まり、スペース運営に関わり、大きく育っていたというからまた印象的でした。

京都は人と人とがつながる場所だとタナカさんは言いますが、、そのつながりを連鎖するのは、タナカさんのような動きをつくる人、つなぐ人がいてこそなんだなぁと感じるようなトークでした。一つ話を始めると魅力的なフレーズがぽんぽんと出てくるので、ずっと聞いていたかった、というのが本音ですっ。

 

タナカさん曰く、日常で感じる「ん?」の響きには2種類あるそうです。一つは「ん?これなんかおかしくないか?」という違和感(smalんとして大事にしている感覚)、そしてもう一つは「ん?これちょっと面白くなりそうかも?」という可能性。違和感にしろ可能性にしろタナカさんは「ん?」の連続に真摯に向き合い続けてきたのだなぁ、と言葉の熱から感じとることができました。

 

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懇親会1–参加者からも沢山の「ん?」を共有して頂きました。

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懇親会2–くつろぎながらも、参加者の学生に熱心に耳を傾ける田村さん(右)カラフルなドットのストールがよく似合うタカハシさん(左)

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懇親会3– 会話の中でどちらかが知らない情報をパソコン(インターネット)で視覚的にもデータとしても共有できるようになったのでは、やっぱり便利ですよねー。

◉イベントを終えて

業種では、ウェブデベロッパー、シェウハウス運営、場づくり、キャリアコンサルタント。ワークスタイルでは、会社員とフリーランスの両方の視点で、いくつも意見が飛び出しくるなかで感じたのは、「どれが正解、というのはないんだな」ということでした。自分に正直になることが一番大事なんだなぁと。

 

スピーカーそれぞれが、自分の求めている暮らし・働きかたのイメージをしっかり持っており、それを追い求めながら描いてきたジグザグな軌跡が、すごく人間らしく、言葉にできないものでした。

 

初のイベントということで緊張しましたし、うまくいかない部分も多々ありましたが、人との繋がりでこうした魅力的な方々に出会えたことは、自分にとってのなによりの収穫でした。(江里)

 

様々な観点から話を広げて下さったゲストスピーカー4人の方々とのご縁だけ、簡単に紹介したいと思います。まず、田村篤史さんと僕がコーヒーミーティングを通して知り合う機会を頂きました。そこから田村さんとTunagum.で活動するタナカさんが館長である町家スタジオに足を運ぶこととなりました。何度か町家スタジオに通うなか、徳永さん、そしてタカハシさんと知り合う事ができました。ありがたい限りです。

 

4人ゲストスピーカーの話を聞くなかで、隔てなく思ったことが2つあります。

 

1つ目は、ゲストスピーカーの4名とも自身が「やりたいこと」「やりたくないこと」を意識されていたこと。やりたいことに焦点をあてて、仕事をするのは当然かもしれませんが、反対にやりたくないことを軸として消去法的に仕事を選ぶのもありなんだ!と確信することができました。

 

2つ目は、ゲストスピーカーの4名ともにまだまだ「暮らしかた/働きかた」の実験中であること。みなさん共通して、形ある活動をされていたので、話を聞くことができたのは感慨深く、そして暮らしかた/働きかたの選択肢をグッと広げることができたと思います。

 

しかし、まだまだ「やりたいこと」「やりたくないこと」を突詰めると、まだまだ辿り着いていない目標と形があるようで、さらなるものを求め、実験を続けているんだと感じました。どんなに誰もが実験者である!なら実験し始めよう!と強く感じたのです。

 

誰もがスタート地点は同じであり、実験するかしないか、そのなかで模索し続ける事が、自分の暮らしかた/働きかたを作っていくのだと思います。小さく一歩踏み出してみる、これに尽きます。smalん風にいえば、小さくころがってみる、です。

(大見謝)

イベント終了時に。体調のすぐれない中、トークに全身全霊で挑んでくださった田村さんはかなりグロッキー笑  男ばかりでむさいと思った方もいるでしょうが、時間都合上早めに帰られただけで、ありがたくも女性参加者もおりましたよ!(と少し強がってみたり...)

イベント終了時に。体調のすぐれない中、トークに全身全霊で挑んでくださった田村さん(画像下)はかなりグロッキー笑
男ばかりでむさいと思った方もいるでしょうが、時間都合上早めに帰られただけで、ありがたくも女性参加者もおりましたよ!(と少し強がってみたり…)

 

◉どんなものでも、始まりは小さい

smalんは、始まったばかりの小さなユニットです。今回のイベントで、ある意味での”芽”を出すことができました。でも、無理はしません。背伸びし過ぎると続かないから。

「小さく些細なことでも、ころがり始めれば、少しずつ大きくなる」

そんな精神を、smalんは大事にしています。

ぼくたちの小さなユニットができることは、現時点で3つあります。

 

1.働きかた/暮らしかたの選択肢を広げよう(発信)
smalんのFacebookページにて、定期的に斬新なライフスタイルを実践されている人、記事を紹介していきます。日々の暮らしや仕事に、ちょっとした刺激が欲しい人はぜひいいね!をどうぞ。今後の自分の生き方に影響を与えるような、面白い発想に出会えるかもっ!→smalん

2.働きかた/暮らしかたをシェアしよう(コミュニティ)
「こんな働きかたしてます!」「こんなユニークな人がいるよ!」という情報共有の場として、誰でも参加できる(承認制)Facebookグループを作りました。これからの生き方について、ゆるく共有(ときには議論も?)したい人は、お気軽に参加ください。→ころがるん会|Facebook

3.働きかた/暮らしかたを宣言しよう(共有)
FacebookやTwitterのハッシュタグ(#)を使って、自分の小さなプロジェクトを宣言しましょう。ハッシュタグ名は「 #korogaru」(#直前の半角スペースを忘れずにっ)です。やりたいことはあるけど、誰かに相談するまででもない。そんな人は、ここで密かに宣言してみてください。想いもよらぬ繋がりが生まれるかもっ!

 

 

 

 

小さなアイデア、プロジェクトを持っている人。ぜひ、ころがりましょう!

smalんは、ころがろうとする人、ころがり始めている人、手助けを、ちょっとだけできるかもしれません。

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最後に、参加いただいたみなさま、及び会場提供いただいた京都ゲストハウスらんたんさま、ありがとうございました!!!

smalん/江里大見謝

 

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